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【学生編】オンライン面接で求められる適応力 [佐藤大輔教授 × ふたラボ]#3

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この記事では、現役の大学生からいただいた質問や相談に、北海学園大学経営学部の『佐藤大輔教授』が経営学の専門的な知見をベースに応えていき、次のアクションへつなげるための具体的な"学び"を提供していきます。

動画はこちらです。


オンライン面接で求められる適応力 【佐藤大輔教授 × FUTA LABO】

スピーカー

佐藤大輔さとうだいすけ北海学園大学経営学部教授)
専門は経営学(マネジメント、経営管理)。組織における人々の行為や創造性などが研究領域。就職活動セミナーでの講師や、管理やマーケティングをテーマとする講演等多数。著書に「『創造性』育てる教育とマネジメント」同文館 2014年(編著)。

神野祐輔じんのゆうすけ(FUTALABO | 動画クリエイター)
北海学園大学卒。動画制作を通して若手人材に実践的な学びを提供する『FUTALABO(ふたラボ)』を創業。動画クリエイター兼カメラマンとしても活動中。最近はテレビCMの企画から撮影、編集なども行なっている。

トークテーマ

コロナの影響でオンラインでの面接が増えています。ただ、ほとんどの面接では自分の気持ちが伝わりきっていないようなところがあり、なかなか内定に辿り着けません。自分としては面接でかなり話せているように思いますが、何故か最終面接にも行けません。オンラインではうまく伝えられないこともあると思うのですが、どうすれば評価される受け答えになるでしょうか。


オンライン特性を知ること

神野:今ならではのオンライン面接ですね。

佐藤教授:コロナの影響でオンラインが相当進んでいて、説明会も面接もほぼオンラインでWebベースみたいなね。

神野:学生側も大変だけど、企業側も慣れてないことなのでお互い探り探りですよね。

佐藤教授:例えば Skype とかzoomでも時差がある・空白(沈黙)を埋めたくなるとか結構特性あるよね。オンライン特性をよく知って対策を練るっていうのは大事かなって思うな。


伝わらない空気感

神野:対面で会って喋っていたら、「ああ伝わっていないな」っていうのが空気感とか表情でわかるけど、オンラインだと向こうも言い切るまで無言で待つし、伝わっているかどうかが分かりにくいっていうのはすごいわかる気がする。

佐藤教授:採用担当者の方も悩ましくて、受け答えの中だけに集中して見ざるを得ないっていうところはあるのかな。
それでもちゃんと評価していて内定をだしてる会社もあるわけで、それを考えると何を見られてるのかっていうことを理解して対策を練ればいいって思うかな。


オンラインでは軌道修正ができない?

佐藤教授オンラインではやりとりの情報がリッチじゃないから、雰囲気とか空気感とかを伝えることができないからその質問に対して答えを返しているっていう、その内容だけで評価をするっていうことになると思うんだよね。

従来の採用面接だったら、ごまかしたり違うずれた話をしながらやり取りの中で、向こうの期待に応えて行くすり合わせみたいな、いわゆる軌道修正ができたりしたんだけど、多分オンラインではそれができない。

相手の質問に的確に答えられているか?

佐藤教授:オンラインではスムーズにやり取りができない。だからこそ一番顕在化しやすいのがその人が的確に相手の質問に答えてるかどうかっていうところ。面接がうまくいってない1番の理由は質問されたことについて的確に答えられてないことだと思う。

それって別にこの質問をくれた人だけじゃなく、みんなに言えることだと思う。社会人だったり、業界の人が質問してくることにパッと答えることができる人はそういないと思うんだ。

でも向こうは、「こっちが聞きたいことはこれだよ」を掴みとって何らかの答えを出してくれる人を評価する。

見当違いな就活生

佐藤教授:就活生でありがちなのは、自分である程度答えを用意してきてすり合わせで話をしながらごまかしで答えを作っていこうとする人。こういう人が多いと思うんだけど、多分オンラインではそれができない。

自分の言えること・言いたいことだけ言っちゃってて見当違いな人だなって思われちゃってるとか。多分そのパターンにはまっちゃってる可能性があるかなっていうふうに思う。

オンライン面接は無駄が削ぎ落とされている

神野:逆に言えば従来の面接だとやり取りがしやすいのもあるけど、いっぱいある評価基準の中でどこを向こうが見てるかが絞りきれないっていう感じがします。

礼儀作法を見てるのか・受け答えのスムーズさを見ているのか・回答の内容の賢さを見てるのか。
オンライン面接だと確かに不慣れで難しいところがあるけれども、ある意味無駄なところは削ぎ落とされて的確な受け答えができているかが一番見られているという所は分かりやすいですよね。

差がつく情報収集力

佐藤教授:だからこそ今年ほどしっかりした準備が求められる年っていうのはないかな。
的確に応えられるように準備しとかないと答えられないから、ごまかしがきかないわけね。

だからこそしっかり準備をすればいいんだっていう風に考える。しっかりした準備というのは情報収集をしっかりしてるかどうかということ。

その会社のことについて事前に調べられることって意外と多いと思うんだ。ウェブサイトの深い情報を見たり、有価証券報告書を見たりとかってできることが実はたくさんある。

でもやっている人って案外少ないと思う。だからこそ相手が質問してきてもそれって何を聞きたくて聞いているのかよくわかんないって感じになっちゃったりとか。

社会人と同じ土俵に立つために

佐藤教授そもそも同じ土俵に立てていないんだよね。
学生で全然知識量が低くて業界のことも知らない人が、第一線級で働いてる人たちに対応して質問に答えられるかって言うと答えられるわけない。
それが多分全然うまく受け答えできないこと、言い方を変えれば、従来であれば誤魔化せた直接的なコミュニケーションで物が誤魔化せなくなってしまってるっていう事が露呈してるって話。

だからこそ事前の情報収集が大事。場合によってはOBとかで知り合いがいれば聞くとか、そういった情報収集をしっかりやるかどうかってのが問われるんだっていうこと。逆にいうとそこをしっかりすれば多分悩みも結構消えちゃうかなっていう感じはするかな。

アクシデントの中で差がつく仕事力

神野:チャンスとしてはある意味このアクシデントの中で、どう対応して準備できるかっていうところの準備力みたいなところって、仕事力(準備力)として見られると思う。

学生としても初めてのオンライン面接なのに、これだけ的確に準備できてる・受け答えできているとなると、「仕事ができる子」と評価される。

不慣れだからこそ、「不慣れだから仕方ないよね」で終わっちゃう人と、「不慣れだからこそ、この問題に合ったやり方を模索して準備しよう」というところですごい差が出やすいところではあると思うので。

事前に準備できれば周りと差がつくし、企業からも評価されそうな気がしますけどね。

佐藤教授事前に準備すれば良いだけって考えると意外と楽観的に構えられるし、実はそんなに深刻な問題でもないのかな。
今年なりの就活をやってもらえればいいなと思います。

あとがき


神野:この就活生の方に関しては、オンライン面接で何が問われているのか、どういう対策をすればメリットとして活用できるか、勝負していけるかっていうところを探ってそれに合った準備をして臨むこと。その的確な受け答えをするための準備をしっかりやれば、面接を突破できることが増えるんじゃないのかな。ピンチをチャンスに変えて頑張ってください!



CREDIT
VideoShooter/Videographer:神野祐輔
Writer:クサカ



クサカ(FUTALABO | 学生ライター)
日々睡眠に悩まされながらも、圧倒的クリエイティブ人材を目指す『金縛りファイター』。普段はふたラボの映像制作や記事制作に携わっている。